2021年10月12日
新築の照明の種類と選び方のポイント
「BELS(ベルス)」をご存知ですか。
2024年4月以降、事業者は新築建築物の販売・賃貸の広告などにおいて、建築物の省エネ性能(燃費)を評価・認定し、その内容を表示することが義務付けられるようになりました。
これを適用することで、建物の信頼性がより高まるという特徴があります。
本記事では、BELSの評価方法と表示項目や、BELSを取得するメリット、申請から評価書が交付されるまでの流れなどを解説します。
Contents
BELS(ベルス)とは「Building-Housing Energy-efficiency Labeling System(建築物省エネルギー性能表示制度)」の略称で、建築物の省エネ性能を評価・認定する制度です。
この制度は一般社団法人 住宅性能評価・表示協会(第三者評価)によって運用されています。
第三者による評価・認定であることから、メーカーごとの自己評価と比較して客観性があり、信頼性が高いという特徴を持っています。
また、この制度は新築だけでなく既存の建築物についても表示が可能です。
公式サイト:一般社団法人 住宅性能評価・表示協会
BELSとZEH(ゼッチ:エネルギー収支をゼロ以下にする)は、どちらも建築物の省エネに関連します。BELSは省エネ性能を自己評価するのではなく、利害関係のない第三者評価機関が客観的に評価する「評価制度」です。
一方、ZEHは省エネ基準をクリアした住宅のことを指し、エネルギー収支がゼロ以下の住宅を「ZEH住宅」と表現します。
ZEHとは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(net Zero Energy House)」の略称です。消費されるエネルギーよりも創り出されるエネルギーのほうが多い(または同じ)住宅のことです。
次に、BELSの具体的な評価方法と、「省エネ性能の表示ラベル」に表示されている項目について解説します。
参考サイト:国土交通省|建築物省エネ法に基づく建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表⽰制度
BELSは、省エネルギー性能を2つの指標で評価します。
このBEI数値は、設計された建物がどれだけエネルギーを効率良く使っているかを評価するためのもので、BEI値が低いと、その建物のエネルギー効率がいいという証明になります。
具体的には、建物で消費される電気やガスなどの元となるエネルギー量「設計一次エネルギー消費量」を、事前に定められた「基準一次エネルギー消費量」という値で割った結果がBEI値となります。
BELSは星の数で省エネ性能を表しており、BEIの数値を使用して5段階で評価・認定されます。星の数が多いほど省エネ性能が高い・優れている建物という評価になり、最も高い評価は星5です。
また、住宅と非住宅の種類で下記のように評価基準が異なります。
【住宅の場合】
★★★★★ | BEI ≦ 0.80 |
★★★★ | 0.80 < BEI ≦ 0.85 |
★★★ | 0.85 < BEI ≦ 0.90 |
★★ | 0.90 < BEI ≦ 1.00 |
★ | 1.00 < BEI ≦ 1.10 |
【非住宅:事務所、学校の場合】
★★★★★ | BEI ≦ 0.60 |
★★★★ | 0.60 < BEI ≦ 0.70 |
★★★ | 0.70 < BEI ≦ 0.80 |
★★ | 0.80 < BEI ≦ 1.00 |
★ | 1.00 < BEI ≦ 1.10 |
【非住宅:ホテル、病院の場合】
★★★★★ | BEI ≦ 0.70 |
★★★★ | 0.70 < BEI ≦ 0.75 |
★★★ | 0.75 < BEI ≦ 0.80 |
★★ | 0.80 < BEI ≦ 1.00 |
★ | 1.00 < BEI ≦ 1.10 |
BELSの表示項目は、6つあります。
BELSの目的は、建築物のエネルギー消費性能を見える化し、性能の優れた建築物が適切に評価されるような環境を整備することです。
ここでは、BELSを取得することによるメリットについて解説していきます。
BELSを取得している住宅は、省エネ性能を客観的に表すことができます。BELSで評価された住宅は、省エネ性能が高く、資産価値が高い物件と評価され、売却する際にも価値を落とさずに価格設定が可能です。
BELSは、建物の省エネ性能を5段階評価の星のマークで表します。
省エネに関して知識があまりない方でも、星の数でこの建物は省エネ性能が高い・低いと一目でわかりやすいメリットがあります。
BELSは一般社団法人住宅性能評価・表示協会が運用している評価制度です。
ハウスメーカーや工務店などの発表しているデータは、それぞれの自己評価であることが多いです。
一方でBELSは、各会社の基準ではなく、第三者機関による評価のため客観性に優れています。
省エネ住宅であるZEHには、ZEH支援事業(補助金制度)が用意されています。(※ZEH支援事業は、2023年3月24日(金)17:00 追加公募の受付は終了しています。)
この制度を利用するにはBELSなどの第三者機関の認定が必要ですが、BELSの★3つ以上を取得していれば、このZEH支援事業の補助金を申請する際の提出書類として使うことができます。
※申請にBELSが利用できるのは、住宅・集合住宅の場合です。
BELS評価書取得までの基本的な流れは以下となります。
※BELS評価機関は、一般社団法人住宅性能評価・表示協会のホームページで検索可能
その他、他の制度で省エネ性能の評価を受けている場合は、重複する書類の提出や審査を省略することができるので、その場合はBELS評価機関にお問合せください。
【BELS申請に必要な書類】
書類名・部数 | 内容 |
BELSに係る評価申請書・正副 | BELS申請の頭紙となる書面 |
設計内容(現況)説明書・2部 | 省エネ性能に関する設計の概要を示したもの |
申請添付図書・2部 | 配置図・仕様書・平面図・求積図・設備仕様書等 |
一次エネルギー消費量及び外皮計算書・2部 | 消費エネルギー量と外皮性能などの性能を示す計算書 |
BELSに係る評価物件掲載承諾書 | ホームページ掲載についての承諾書 |
BELSを取得するには、BELS評価機関に支払う「審査費用」と、省エネ計算代行会社に支払う「代行費用」の2種類の費用がかかります。
評価費用と申請代行費用を合わせると、数十万円から百数十万円程度の費用がかかることが一般的です。
建物の規模にもよりますが、一戸建て住宅であれば数万円程度、集合住宅の場合は数十万円の費用がかかります。
また、非住宅の場合は計算手法によって金額が大きく変わります。計算手法には「標準入力法」と「モデル建築法」があります。
BELSの申請は事業主が行いますが、省エネ計算や書類整備など非常に煩雑な業務となることから、一般的には申請代行会社を利用して申請することが多いようです。
こちらの費用もまた、用途や建物の規模によって金額が異なりますので、数十万円程度と想定しておきましょう。
BELSの取得にはコストがかかりますが、賃貸物件であれば不動産の賃貸契約時にお客様へ省エネ性能が高いことをアピールできたり、投資家や金融機関へ資産価値が高いことの証明になったりすることを考えると、単なるコストではなく「付加価値資産」として捉えることができるのではないでしょうか。
新築建物は設計段階から省エネ計算を実施し、その都度設計変更を加えながら多くの星を獲得するなど、戦略的にBELSを活用し不動産の付加価値を高めることが大事になってきました。
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