2022年5月26日
建売住宅と分譲住宅の違いとは?
家の購入を検討する際、どうしても物件価格に注目しがちです。しかし、家の購入には税金や手数料などさまざまな初期費用が発生します。また多くの場合、初期費用は現金で支払う必要があります。
そこで本記事では、戸建て住宅の初期費用や初期費用を抑える方法について紹介します。マイホームの購入前に、ぜひチェックしてみてください。
Contents
戸建て住宅には主に、以下の3種類があります。
それぞれの住宅について確認していきましょう。
建売住宅とは、ハウスメーカーや不動産などが先に土地を仕入れて戸建てを建設して、土地と建物をセットで販売する方法です。
以前は、建設済みの戸建てを購入者に見学してもらい販売するのが主流でしたが、近年では未完成な状態や、着工前に販売するケースが多くなりつつあります。
建売住宅の初期費用は一般的に物件価格の5~10%が相場です。
主な初期費用の内容は、仲介手数料や住宅ローンの手数料、登記関連の費用や税金、そして火災保険料や地震保険料などがあります。
規格住宅とは、あらかじめプロが設計した間取りやデザインなどに沿い、内装や設備などを購入者が選ぶ住宅を指します。
また規格住宅は注文住宅の1種であるため、必要な初期費用の種類は注文住宅と相違ありません。
なお、初期費用の割合は注文住宅と同じですが、規格住宅は注文住宅より安いのが相場です。
注文住宅とは、自分のニーズやライフスタイルに合わせ、フルオーダーで注文できる住宅を指します。
注文住宅には「フルオーダー」と「セミオーダー」、そして前述した「規格住宅」の3種類があります。一般的に、建築基準に沿った内容であれば自由に選べるフルオーダー住宅を注文住宅と呼ぶことが多いです。
主な初期費用の内容は、仲介手数料や住宅ローンの手数料、登記関連の費用や税金、そして火災保険料や地震保険料までは建売住宅と同じですが、土地購入時の初期費用がプラスされます。
関連記事:建売住宅と注文住宅のメリット・デメリット!注意点についても解説
初期費用とは、家を購入する際に発生する各種費用や手数料のことを指します。
主な内容は次の項目で詳しく説明いたしますが、仲介手数料や住宅ローンの手数料、税金や登記費用などさまざまな項目があります。
一般的に初期費用は、物件の購入価格の5~10%程度が相場です。
例えば、物件価格が4,500万円なら初期費用が225万~450万円程度、4,000万円なら初期費用が200万~400万円必要となります。
家を購入する際、物件の購入価格とは別に以下のような初期費用が必要となります。
それでは、それぞれの詳しい内容について確認していきましょう。
頭金は、不動産物件の購入に必要な自己資金を指します。
一般的に、頭金は物件価格の約10~20%といわれています。頭金の割合が高ければ住宅ローンの利子が少なくなり、支払総額を抑えることが可能です。
近年では、頭金ゼロで物件を購入できる選択肢も増えています。ただし頭金を支払わずに住宅ローンを組むと、借入額が大きくなり将来的に長期間にわたって返済を続ける必要があるため注意が必要です。
また、長期返済になると利子負担が増えることや、ローン返済が長期間にわたるためのリスクも考慮したほうが良いでしょう。
手付金は物件を購入する意思を明確にするため、通常物件価格の5~10%を売買契約時に支払います。手付金は購入者が物件を購入したい意思を示すものであり、最終的に住宅費用に充当されることが一般的です。
また、購入申し込み時に、申込証拠金と呼ばれる別の費用を不動産会社に支払う場合もあります。通常2~10万円ほどの金額で、売買契約が成立した場合には手付金の一部として充てられます。
不動産会社を通して家を購入する際、成功報酬として仲介手数料を不動産会社に支払う必要があります。
仲介手数料の金額は、物件の価格に応じて上限が定められており、物件価格が400万円を超える場合、以下のように計算されます(物件価格×3%+6万円+消費税)。
例えば、3000万円の物件を購入する場合、仲介手数料は約96万円となります。この仲介手数料は、初期費用の中で最も大きな費用のひとつといえます。
家を購入する際、以下のような税金がかかります。
印紙税は契約書やその他の法的書類に必要な税金です。金額に応じた収入印紙を貼付して納付する必要があります。
また、収入印紙は住宅の売買契約書だけでなく、住宅ローンの契約書にも必要です。税金の金額は契約内容によって異なりますが、例えば1,000万円を超え5,000万円以下の不動産売買契約書の場合、2万円の収入印紙を貼付することが定められています。
固定資産税と都市計画税は、不動産を所有している人に毎年1月1日時点で課される税金です。ただし、不動産の売買が途中で行われた場合、売主から買主に日割り分の支払いが一般的です。
固定資産税の税率は、不動産の評価額に基づいた課税標準額の1.4%で、都市計画税は通常0.3%が上限として設定されています。
不動産を取得する際にかかる税金は、不動産の評価額の4%が基本的な税率です。ただし、現在のところ土地と住宅については、軽減税率として3%が適用されています。
不動産取得税の納付は、都道府県の税事務所から納付書が送られてきます。納付書を受け取った後、金融機関やコンビニなどで支払いを行います。
なお、不動産取得税の通知書は、新築住宅の場合は翌年4月以降に、中古住宅や土地の場合は取得してから2ヶ月~半年後に届きます。そのため、不動産取得税は忘れた頃に支払いがやってくる税金のため、不動産を取得した後は注意してください。
不動産の所有者を法的に明確にするために行われる手続きが登記です。必要な書類を法務局に提出して、抵当権設定や所有権移転などの登記が行われます。
登記手続きに際して支払う必要があるのが登録免許税。不動産の売買による所有権移転登記の場合、通常は2%の費用が必要です。(ただし、令和5年3月31日までの間に登記を受ける場合は1.5%となります。)
さらに、登記の手続きを専門家に依頼した場合は、専門家に支払う依頼料も加算されます。
住宅ローンを組む際、金融機関にローン手数料や保証料、団体信用生命保険料が必要になります。住宅ローンに組み込まれているケースもありますが、一般的には物件価格の数%程度の費用が別に発生します。
住宅ローンを利用する際には、金利だけでなくさまざまな関連費も必要です。なお、金融機関によって費用の差が大きいため、事前に確認しておきましょう。
新築にて家を建てる場合、以下のような費用も必要となります。
新築一戸建てを建築する場合、地盤を調査して弱い場合は改良工事を行います。地盤調査費は10万円前後が相場で、改良工事費は場合によって異なります。
地鎮祭・上棟式に必要な費用
地鎮祭は工事の無事を土地の神様に祈る儀式であり、上棟式は棟上げまでの工程が無事に進んだことをお祝いする行事です。これらの儀式や行事は、新築一戸建てを建てる際にかかる費用となりますが、施主の希望によって行わない場合もあります。
新築の注文住宅や建売住宅を購入する際、上下水道の水道管を道路から引き込んで設置する費用がかかります。自治体によって相場が異なりますが、数十万円の支払いが必要なケースもあります。
住宅ローンの契約ではほとんどの場合、火災保険と団体信用生命保険への加入が条件となります。契約期間は一般的に1~10年で、火災保険料の目安は10年一括契約で15~40万円となっています。
なお、団体信用生命保険料は、通常はローン金利に含まれています。また、地震保険へ加入するケースもあります。
新築マンションを購入する際の、共用部分の大規模修繕工事費用を積み立てるための前払い金を修繕積立基金といいます。
修繕積立基金は、将来的に必要となる大規模な修繕工事の費用を賄うために設立されます。金額の目安は数十万円であり、個々の住戸の専有面積に応じて異なる金額が設定されることが一般的です。
なお、この修繕積立基金は入居後に毎月支払う修繕積立基金とは別のものであり、購入時に一括で支払います。
一戸建て住宅の購入後は、家を維持するために必要な費用がかかります。
それぞれの費用について確認していきましょう。
土地や建物を所有している場合、固定資産税がかかります。支払方法は、1年に1回払い、もしくは4回払いのどちらかを選択可能です。
固定資産税は「固定資産税評価額×1.4%」のように計算されます。また、一軒家を購入した地域が市街化区域に属している場合、固定資産税に加えて毎年都市計画税として固定資産税評価額の0.3%が加算されます。
固定資産税評価額は、土地や建物の所在地、形状や広さ、建物の建材(例:木造、鉄筋コンクリートなど)によって、各自治体が定めた評価額を指しています。
建物は時間が経つと共に外壁や屋根、内装などが経年劣化します。そのため、定期的な修繕が必要です。キッチンや浴室などの水回りは、築年数が10年程を過ぎたあたりから修繕が必要となるでしょう。
なお、修繕費用が高額な場所は外壁です。築年数が15~20年以上が目安となり、修繕費用は130万円~150万円程の費用が必要となります。
自治会費は、必須ではありませんが、戸建て住宅に引っ越した場合自治会への加入を案内されることが一般的です。
自治会ではごみ集積所の清掃や管理、防災訓練や地域イベントなどを実施しており、活動のための費用を自治会費から定期的に徴収しています。
地震や火災などの被害に備えるため、地震保険や火災保険に加入することが重要です。保険は義務ではありませんが、一軒家を所有する際には必要な費用といえます。
地震保険料は一般的に満期5年で約10万円前後、火災保険は満期5年で約3万円前後となります。ただし、加入する保険の種類や保証内容によって保険料は変動しますが、一般的に5年間で約13万~20万円が必要です。
戸建て住宅の初期費用は決して安くありません。そこで、場合によっては相場より初期費用を抑える方法が4つあります。ここからは、戸建て住宅の初期費用を抑える方法について確認していきましょう。
仲介手数料は法律の範囲内であれば、不動産会社がある程度自由に決めることが可能です。そのため、仲介手数料を売主と交渉するのもひとつの方法です。
不動産会社へ支払う仲介手数料には、法律で上限が設定されています。例えば、400万円を超える物件では(物件価格×3%+ 6万円+消費税)が仲介手数料の上限となります。
このように、仲介手数料には上限がある一方で、下限は法的には設定されていません。したがって、理論的には上限を超えない範囲で売主と交渉することが可能となるのです。
ただし、あまりにしつこく交渉すると不動産会社の印象を損ねてしまい、担当者が契約に対して消極的になる恐れがあることに留意したほうが良いでしょう。
火災保険料の見直しによって、数千円から数万円程度安くすることができます。例えば10年間一括払いにしたり、不要な保証を削除したりするなどの方法があります。
お住まいの地域の特性に合わせて適切な保険を選び、火災保険料を最適化することが大切です。ただし、適切な保証を受けることができるよう、保険の内容をよく理解して必要な保険に加入してください。
住宅を購入した後の登記手続きは、自分で行うことも可能です。自分で登記手続きを行う場合は、司法書士に依頼する必要がないため手数料を節約できます。
ただし、手続きには必要な書類を揃えたり法務局に足を運んだりと、手間や時間がかかるため注意しましょう。
一部の金融機関では、フラット35やネット銀行などの住宅ローンでは保証料が無料のサービスが提供されています。保証料が無料の住宅ローンを利用することで、費用を抑えることが可能となります。
ただし、保証料無料の住宅ローンを利用する際には審査が厳しくなる可能性があるため注意してください。
戸建てと新築マンションの初期費用の違いは、新築マンションを購入するときに修繕積立基金が必要です。金額の目安は数十万円となりますが、専有面積に応じて金額が変動します。
なお、戸建ての場合は地盤調査費や改良工事費、水道負担金や上棟式などの初期費用がかかります。
戸建てと新築マンションの初期費用を比較するとマンションの方がお得といえます。
今回は、戸建て住宅の初期費用や費用を抑える方法について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
家の購入前に、どのくらいの初期費用が必要なのか確認しておくと安心ですね。
夢のマイホームをスムーズに購入するには、入念な資産計画をたてることをおすすめします。
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この記事の監修者
中島 悠介
Nakajima Yusuke
株式会社ジョンソンホームズ 新築建売SOUHOUSE営業リーダー。
2022年に中途入社後、年間20組以上の引渡しを行うトップ営業マンとして活躍し、
営業リーダーへ。自身も建売購入者としての実体験を元に、
お客様に寄り添った暮らしの提案を行なっている。