建売住宅の購入から引き渡しまでの流れ

公開日
2021.11.29
更新日
2026.04.03

 

建売住宅を購入するにあたり、ある程度流れを知っておくと引き渡しまでスムーズです。
また住宅の購入は大きな買い物ですから、事前に確認しておくことで問題も抑えることができます。

みなさんは建売住宅の購入するときに何が気になりますか?「即契約が必要なのか」「住宅ローン審査で必要なもの・期間」「手付金について」「住所変更」など、知っておくべき点はいくつもあります。
基礎知識を知っておくだけでも、流れを把握できるでしょう。

本記事では、建売住宅の購入の流れについて解説しています。
購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

建売住宅の購入の流れ

建売住宅を購入し引き渡しまでの流れを解説します。
少しでも満足できる物件を購入するためにも、購入から引き渡しまでの流れをしっかり理解しておきましょう。

関連記事:建売住宅の探し方は?具体的なコツ・注意点とおすすめの探し方4選

住宅購入の申込

建売住宅を購入する前に、希望に沿った物件を探します。
ひと口に建売住宅と言ってもハウスメーカーによって種類はさまざまですから、じっくり入念に探しましょう。

どんな物件を選んだら良いかなかなか決められない方は、仲介会社に依頼するのもおすすめです。
希望エリアで探してもらえるので助かります。

住みたい物件が見つかったら「住宅購入の申し込み」を行います。
売買契約は申し込みを行って1週間~10日後程度。

その際、申込証拠金が必要になる場合もあります。
物件によって金額は異なりますが、2~10万円程度と幅広いでしょう。

契約後の手続きについては後述しますが、購入の申し込みをして即入居できるわけではありません。

住宅ローン事前審査の申込

購入の申し込みが終わったら、住宅ローンの事前審査を申し込みます。
事前審査とはいわゆる「仮審査」のことで、ほとんどの住宅メーカーは本審査とあわせて2回行われます。

正式に申し込みをする前に必ず踏む段階ですので、審査に落ちてしまうと残念ながら購入することはできません

審査結果は金融機関によって異なりますが、大体1週間程度かかると考えておきましょう。

少しでもスムーズに事前審査を行うには、以下のポイントを確認してみてください。

  • 購入申し込みの時点で事前審査を済ませておく
  • 数ヶ所に申し込む
  • 申し込みの際に必要書類を準備する

場合によっては契約するまでに審査結果が出ない可能性もあります。
万が一このようなことになった場合は、契約が先になることも念頭に置いておきましょう。

また申し込みの際には「免許証」「保険証」「源泉撤収票」「認印」を用意しておいてください。

住宅ローン本審査の申込

住宅ローンの本審査は、事前審査の後に行われます。
ここでは先ほども述べた借入額や金利プラン、返済期間などが決定します。
もちろん事前審査に通過しないと申し込みはできませんので注意してください。

本審査の結果がわかるまでの期間は1週間~10日前後です。
申告漏れがないように、担当者にきちんと確認しておきましょう。

建売住宅の購入は、本審査までは比較的簡単に進められます。
問題は本審査の後です。

金銭消費貸借契約や決済、引き渡しまでの工程を踏む必要があり、期間も2週間程度と長くなります。

さらに現在住んでいる物件の解約も必要になりますから、事前にスケジュールを確認しておくとスムーズに対応できるでしょう。

関連記事:住宅ローンの流れを解説!必要書類や申請にかかる費用について

【本審査後のスケジュール】

  • 金銭消費貸借契約
  • 現物件の解約
  • 住所変更
  • 引っ越し業者の手配
  • 火災保険の立ち合い
  • 物件立ち会い

住所変更には新住所の住民票印鑑登録証明書が必要になります。
また立ち会いの際は外装内装を十分に確認し、汚れやキズなどがないか隅々までチェックしておきましょう。

購入する住宅の確認

建売住宅は完成前に購入したとしても、立てる場所の変更はできません。
物件の周辺環境や近隣の施設情報の確認は、購入前に必ず行いましょう

完成済み物件の購入は、引き渡し前に大きな汚れや傷がないか、隅々まで確認するようにしましょう。
気になる箇所がある場合は、不動産会社・ハウスメーカーへ相談をしましょう。

【確認したい点】

  • 間取りや広さ
  • 家事の導線
  • 陽当たりや風当り
  • 近隣
  • 駐車スペース
  • 施工の不具合

それぞれ詳しく説明します。

間取りや広さ

広告と実際確認した場合とでは、部屋の雰囲気が異なります。
写真では狭く見えても、「見学してみると意外と広かった」なんてことはよくあります。

建売住宅なので建物や土地の面積は決まっていますが、それでも“住みやすい間取り”になっているか確認しておきましょう。
設置する家具や電化製品のスペースも確認しておくとよいでしょう。

家事の導線

魅力的な間取りでも、家事の導線がマイナスだと生活しにくく感じます。

慣れてしまえば気にならなくなるかもしれませんが、少しでもスムーズに生活するためにも家事の導線は確認しておきましょう。

陽当たりや風当り

陽当たりや風当りも重要です。
1回ではなかなか判断できないので、朝と昼、夏と冬と何度か訪れて確認してみてください。

夏場はしっかり陽が入るのに、冬場は薄暗いなんてことになってしまうと困ります。

近隣との距離

プライバシーの確保も大切です。
近隣との距離や部屋が見えてしまうような造りはおすすめしません。

ただプライバシーが高いと防犯になりにくいためじっくり確認してみてください。
死角になる場所がないか注意しましょう。

駐車スペース

道路から駐車場のスペースや道路の幅なども確認しておくと安心です。
特に周辺に小さなお子さんが多い物件は細かいところまでチェックしておくことをおすすめします。

施工の不具合

施工の不具合があるのはもってのほかです。
購入後に不具合を見つけてしまうと高額なコストがかかってしまいますから、購入前に隅々までチェックしておくことをおすすめします。

住宅ローンの契約

住宅ローンの本審査で借り入れが可能になったら「金銭消費賃借契約」を行います。

金銭消費貸借契約とは住宅ローン契約のことで、直接金融機関に出向いて手続きをします。
印紙代や事務手数料もかかるので準備しておきましょう。

またここでは火災保険や担保設定手続きの説明もありますので、利用する場合は同時に契約します。

住宅売買契約で確定するのは以下の通りです。

  • 借入額
  • 保証料の支払い方法
  • 金利プラン
  • ローン引き落とし日

万が一借り入れが認められなかった場合でも他の金融機関へ申し込むことができるので、不承認=物件が購入できないわけではありません。

建売住宅の場合は住宅ローンの借り入れが認められると引き渡しができるようになります。

住宅の引き渡し

すべての手続きが終了したら、いよいよ家の引き渡しになります。
引き渡しの日は買主のスケジュールに合わせることも可能です。

一般的には契約書に引き渡しの日が記入されていますが、どうしても日程に合わせられない場合は変更することもできます。

引き渡し当日の流れは以下の通りです。

最終確認

物件に問題がないか最終チェックをし、満足したら残金清算に進みます。
気になる箇所が解消されているかもきちんと確認しておきましょう。

残金清算

最終的な支払いになります。
内金や手付金などを差し引いた金額を支払います。

固定資産税・都市計画税の清算

移転する日付で日割り計算してから、その差額を清算することになります。

登記申請

所有権を買主に移す申請です。
司法書士に依頼し、報酬の支払いを行います。
書類は失くさないようにしましょう。

引き渡し

ようやく引き渡しとなります。
引越し準備して入居に備えましょう。

建売住宅の購入前に準備しておきたいこと

建売住宅の購入の流れは、売主や販売会社などによって異なります。
そのため、物件を探し始める前の段階で、予算や希望条件、必要書類、入居までの予定を整理しておくことが大切です。

次に、購入前に整理しておきたいポイントを項目ごとに解説します。

希望条件に優先順位をつけておく

建売住宅を探し始める前に、家族で希望条件を整理しておくことが重要です。
価格、立地、間取り、通勤や通学のしやすさ、駐車スペース、周辺環境など、確認したい項目は多くあります。

すべての条件を満たす物件を見つけるのは簡単ではないため、あらかじめ「譲れない条件」と「調整できる条件」に分けておくと判断しやすくなります。
物件ごとの比較もしやすくなり、内覧や申し込みの場面でも迷いを減らせるでしょう。

購入後の生活費も踏まえて資金計画を立てる

建売住宅の購入では、物件価格や諸費用だけでなく、入居後の生活費まで見据えて資金計画を立てます。
住宅ローンの返済は長期間にわたるため、教育費や車の維持費、修繕費、日々の生活費も含めて無理のない予算を考えておきましょう。

借入可能額を基準にするのではなく、毎月無理なく返し続けられる金額から逆算して検討することが大切です。
余裕を持った資金計画を立てておくことで、購入後の暮らしも安定しやすくなります。

住宅ローン審査で見られやすいポイントを把握する

住宅ローン審査では、年収や勤務状況、他社借入の有無、返済負担率などが確認されることがあります。
金融機関によって重視する項目や必要書類は異なるため、事前に確認しておくと申し込み後の手続きを進めやすくなります。

また、本人確認書類や収入関係の資料などは早めにそろえておくと安心です。
団体信用生命保険の加入条件や金利プランの違いもあわせて把握しておけば、審査から契約までを落ち着いて進めやすくなるでしょう。

売主や不動産会社の対応体制を確認する

建売住宅を購入する際は、物件そのものだけでなく、売主や不動産会社の対応体制も確認しておきたいところです。
契約前の質問に丁寧に答えてくれるか、引き渡し後の不具合にどのように対応するのかを把握しておくことで、購入後の不安を減らしやすくなります。

あわせて、問い合わせ窓口や連絡方法、トラブル発生時の対応の流れも確認しておきましょう。
信頼できる担当者や会社かどうかを見極めることが、納得できる住宅購入につながります。

建売住宅購入時の注意点

建売住宅の購入では、流れを理解することに加えて、物件選びや費用、契約内容の確認を丁寧に行うことが重要です。
完成済み物件は実物を見て判断できる一方で、見落としやすいポイントもあります。
そのため、内覧時のチェック項目や費用の内訳、引き渡し後の保証内容まで事前に整理しておくことで、購入後のトラブルを防ぎやすくなります。

ここでは、建売住宅購入時に押さえておきたい注意点を解説します。

周辺環境と生活利便性を具体的に確認する

建売住宅は建物だけで判断するのではなく、周辺環境や生活利便性まで含めて確認することが大切です。
通勤や通学のしやすさ、スーパーや病院、学校、公園などの距離に加え、前面道路の交通量や騒音の有無も見ておくと判断しやすくなるでしょう。

また、現地を訪れる時間帯によって雰囲気が変わる場合もあります。
朝や昼、夕方など時間を変えて確認し、ハザードマップも含めて総合的に判断することが後悔の防止につながります。

購入価格と諸費用の確認

建売住宅の購入では、物件価格のほかに登記費用や仲介手数料、住宅ローン関連費用などが発生します。
そのため、契約前に総額を把握し、資金計画を立てることが重要です。

また、オプション工事や追加設備によって費用が増える場合もあるため、標準仕様に含まれる内容と別途費用となる項目を確認しておくと安心です。
無理のない返済計画を立てることが購入後の安定につながります。

重要事項説明の内容を理解する

建売住宅の契約前には重要事項説明が行われます。
ここでは、物件の法的制限や権利関係、インフラ状況、契約条件などが説明されるため、内容をきちんと理解することが重要です。
不明点があればその場で確認し、曖昧なまま契約しないようにしましょう。

購入後のトラブルを防ぐためにも、説明を受けるだけでなく、自分でも内容を整理しておくことが大切です。

入居後の保証や点検体制も確認する

建売住宅の購入では、入居後の保証や点検体制も事前に確認しておくことが重要です。
新築住宅では、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分について、法律上の責任があるとされています。

一方、設備保証やアフターサービスの内容、点検の有無や実施時期は、契約や保証書などで定められるため、事前に確認しておきましょう。
保証期間だけでなく、対象範囲や相談先まで把握しておくことが大切です。

不具合が起きたときの相談先を把握しておく

入居後に不具合が見つかった場合に備えて、相談先をあらかじめ把握しておくことも大切です。
まずは売主や不動産会社へ連絡するのが一般的ですが、保証内容によってはメーカーや専門窓口への連絡が必要になることもあります。

スムーズに対応してもらうためにも、契約書や保証書、アフターサービスに関する書類はまとめて保管し、気になる症状が出た際は、写真を残したうえで早めに相談しましょう。

建売住宅購入のメリット・デメリット

建売住宅は、完成済み物件を確認しながら購入できる点が特徴です。
その一方で、設計の自由度や立地選択の幅に制限がある場合もあります。

購入の流れを理解したうえで、メリットとデメリットの両方を整理して検討することが重要です。
ここでは、建売住宅を購入する際に知っておきたい主なポイントを項目ごとに解説します。

完成物件を確認してから購入できる

建売住宅は完成済み物件であれば、引き渡し前に汚れや傷がないか、外装・内装を隅々まで確認したうえで判断できます。

図面だけでは分かりにくい部屋の雰囲気や広さ、家事の導線、駐車スペースなども現地で確認しやすく、気になる箇所があれば不動産会社やハウスメーカーへ相談しながら進められる点はメリットといえます。

価格が明確で資金計画を立てやすい

建売住宅の購入では、物件価格に加えて、申込証拠金が必要になる場合があるほか、住宅ローン審査・契約、引っ越し準備など複数の工程が発生します。
売買契約は申し込み後に一定期間を経て行われることがあるため、申し込み後すぐに入居できるわけではない点も踏まえ、手続きの流れとスケジュールを事前に確認しておくことが大切です。

また、住宅ローンの借入額や金利プラン、返済期間などは審査・契約の過程で決まるため、必要書類の準備や期限管理を行いながら、無理のない資金計画につなげていきましょう。

設計や仕様の変更が難しい

一方で、建売住宅はあらかじめ間取りや設備仕様が決まっているため、細かな変更ができない場合があります。
そのため、自分のこだわりを強く反映させたい場合には物足りなさを感じることもあります。

購入前に標準仕様の内容を確認し、希望条件とのズレがないかを検討することが重要です。

立地条件の選択肢が限られる場合がある

建売住宅は、完成前に購入した場合でも建てる場所の変更はできません。
そのため、購入前に周辺環境や近隣の施設情報を確認し、通勤・通学や生活のしやすさの観点で希望条件に合うかを見極めることが重要です。

引き渡し前には物件立ち会いの機会もあるため、外装・内装の状態を十分に確認し、汚れやキズなどがないかチェックしておきましょう。

入居は購入手続きを全て終えてから

建売住宅と言っても新築ですから、 完成していてもすぐに入居することはできません。

注文住宅よりは引き渡しまでの期間が省略されますが、それでもきちんと確認したり手続きを踏む必要があります。
気になる箇所は契約前にしっかりチェックしておきましょう

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この記事の監修者 中島 悠介
中島 悠介

株式会社ジョンソンホームズ 新築建売SOUHOUSE営業リーダー。 2022年に中途入社後、年間20組以上の引渡しを行うトップ営業マンとして活躍し、 営業リーダーへ。自身も建売購入者としての実体験を元に、 お客様に寄り添った暮らしの提案を行なっている。

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