2022年5月26日
建売住宅の人気の間取りとは?意識するポイントもご紹介
建売住宅は、価格の手頃さやすぐに住める利便性から、多くの方に選ばれている住宅形態です。しかし、その一方で「建売住宅は寒い」というイメージを持たれることも少なくありません。寒さが気になる方にとって、建売住宅の断熱性や気密性は、購入を考える際に重要なポイントとなるでしょう。
この記事では、「なぜ建売住宅が寒いといわれるのか」という理由や、実際に家選びで重視すべきポイントについて詳しく解説していきます。これから建売住宅の購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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建売住宅は「寒い」というイメージがつきまといますが、これには複数の要因が絡んでいます。断熱材のグレードや施工精度、窓やサッシの仕様、気密性能などが影響するため、一部の物件では寒さを感じやすいこともあります。特に低コストの建売住宅では、コストを抑えるために断熱材や窓の品質が低く、寒さを感じる可能性が高いです。
とはいえ、現代の建売住宅は、よほどローコストな物件でない限り、想像以上に寒くて困るということはありません。断熱材の性能が向上し、サッシや窓の断熱性能も標準仕様として取り入れられているケースが増えています。
重要なのは、購入前の内見時に断熱性や気密性を確認し、物件がどの程度の寒さ対策を施しているかを確認することです。建売住宅でも、適切に選べば寒さに悩まされることなく快適に過ごせる家を手に入れることができるでしょう。
建売住宅が「寒い」とされる理由には、いくつかの要因が関係しています。主に断熱性や気密性、暖房設備などがその原因とされていますが、実際には物件ごとに違いがあるため、全ての建売住宅が寒いわけではありません。ここでは、建売住宅が寒いと感じる理由を具体的に見ていきます。
建売住宅は、注文住宅に比べてコストを抑えて販売されることが一般的です。そのため、断熱材にコストカットがされることがあり、グレードが低い断熱材が使用されることがあります。特に、安価な断熱材は性能が劣るため、冬場に外気が家の中に侵入しやすくなり、室内の暖気も外に逃げやすくなります。これが、建売住宅で寒さを感じやすい要因の一つです。
建売住宅の中には、断熱材のグレードが明記されていないこともあります。購入前に断熱材の種類や性能を確認することが重要です。高性能な断熱材を使用しているかどうかは、家の暖かさに直結するため、注目すべきポイントの一つです。
建売住宅は、コストを抑えながら効率的に建設されるため、気密性の確保が難しい場合があります。気密性が低い住宅では、窓や壁、ドア周りなどに小さな隙間ができやすく、そこから冷気が入ってくることがあります。気密性がしっかりしていないと、せっかく室内を暖めても、外気がすぐに入り込み、暖房効率が悪くなってしまいます。
気密性を高めるためには、窓やサッシの性能、壁や天井の隙間をしっかりと埋める施工が必要です。気密性能が高い住宅では、外の冷気が入りにくく、暖かい空気を室内に保つことができます。物件見学の際は、気密性の説明や実際に隙間風が感じられないか確認することが大切です。
現在、住宅には24時間換気システムの設置が義務付けられています。この換気システムは、室内の空気を常に入れ替えることでシックハウス症候群などの健康リスクを低減するために必要なものですが、通常の換気システムは外の冷たい空気をそのまま室内に取り込んでしまいます。
特に、外気温が低い冬場は、室内に取り込む空気が冷たいため、暖房効果を弱めてしまうことがあります。これにより、建売住宅では暖房を使用しても部屋が十分に暖まらず、寒さを感じる場合があります。熱交換型の換気システムであれば、室温を維持しやすいので、そのような設備があるかどうかも確認ポイントです。
一部の建売住宅では、標準で暖房器具が設置されていることがあります。しかし、コストを抑えるために性能が低い暖房器具が採用されていることがあり、それが寒さを感じる原因となることがあります。例えば、エアコンの能力が部屋の広さに対して不十分であったり、古いタイプの暖房器具が設置されたりしていると、部屋全体を効率よく暖めることが難しくなります。
このため、建売住宅を購入する際は、設置されている暖房器具の性能を確認することが重要です。また、暖房器具が設置されていない場合には、自分に合った高性能のエアコンや床暖房を追加することも検討する価値があります。
建売住宅の立地や設計によっては、日当たりが悪い場合もあります。南向きの住宅であれば日中に太陽光が入りやすく、室内が暖かくなりやすいですが、北向きや周囲に高い建物がある場合は、日当たりが悪く、部屋が冷えやすくなります。特に、冬場は日照時間が短いため、日当たりが悪い家では冷気がこもりやすく、寒さを感じやすくなります。
日当たりの悪さは、窓を閉めてカーテンを引くだけでは十分に改善できないことが多いので、内見時に実際の光の入り方を確認することが重要です。もし日当たりが悪い場合は、暖房器具や断熱材の性能でカバーできるか、検討する必要があります。
寒い家で長期間過ごすことは、私たちの健康や生活にさまざまな悪影響を与える可能性があります。特に冬の寒さが厳しい時期は、快適な室温を保つことが難しくなるため、家の断熱性能や暖房設備が不十分だと、健康リスクや経済的な負担が増すことが考えられます。ここでは、寒い家での生活がもたらす2つの主要な危険性について詳しく解説します。
寒い家に住んでいると、健康トラブルを引き起こすリスクが大幅に高まります。特に「ヒートショック」という現象がその代表例です。ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、心臓や血管に負担がかかることで発生する健康リスクのことです。冬場の寒い家でお風呂に入る際、暖かい部屋から急に冷えた脱衣所や浴室に移動すると、このヒートショックが起こりやすくなります。ヒートショックによって、最悪の場合、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす可能性もあります。
また、寒い家に長期間住んでいると、免疫力が低下するため、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。慢性的に寒い環境では体温が低下し、新陳代謝が悪くなるため、体全体の健康状態が悪化しやすくなるのです。特に高齢者や小さな子どもがいる家庭では、寒さによる健康トラブルのリスクがさらに高まるため、注意が必要です。
寒い家では、室内を暖かく保つために暖房機器を長時間使用する必要があるため、結果的に光熱費が増加します。断熱性能が低い家では、外からの冷気が入りやすく、室内で温めた空気もすぐに外に逃げてしまいます。そのため、暖房機器をフル稼働させても部屋が暖まらないという事態が発生し、より高い温度設定にしなければならなくなります。特にエアコンや電気ヒーター、石油ストーブなど、エネルギーを多く消費する暖房器具を使用している家庭では、毎月の光熱費が大幅に増える可能性が高いです。
また、暖房器具だけでなく、寒い部屋を暖めるために他の電化製品を使用することも光熱費の増加に繋がります。ホットカーペットや電気毛布などの追加暖房器具を併用すると、さらなる電力消費が発生し、電気代が増える一方です。家全体の断熱性能を高め、エネルギー効率の良い暖房設備を導入することで、光熱費の負担を軽減することができます。
建売住宅を選ぶ際、寒さに悩まされないためのポイントは多岐にわたります。特に断熱性能や気密性に注意を払い、快適な住環境を確保することが重要です。以下では、建売住宅を選ぶ際に確認すべき具体的なポイントについて詳しく解説します。
建売住宅を選ぶ際に最初に確認すべきなのは「断熱性能」です。断熱性能は、家の温度を外部の環境から守る重要な要素で、冬場の暖かさを維持し、夏場の冷房効果を高める役割を果たします。断熱性能を示す指標には、「UA値(外皮平均熱貫流率)」や「断熱等級」があり、数値が小さいほど断熱性が高いことを意味します。
日本では、断熱性能の等級が1〜7まで設定されており、数字が大きくなるほど優れた性能を持つことになります。建売住宅を購入する際には、最低でも断熱等級5以上、UA値は0.6W/㎡K以下を目安にすると良いでしょう。この数値を確認することで、長期的に快適な住環境を保つことができます。
窓は熱が逃げやすい部分であり、特に寒さを感じやすい要因となります。そのため、建売住宅を選ぶ際には、窓が二重サッシかどうかをチェックすることが重要です。2重サッシは、2枚のガラスの間に空気層ができるため、断熱性が向上します。
一般的なアルミサッシに比べて、樹脂サッシやアルミ樹脂複合サッシを使用することで、さらに断熱効果を高めることができます。これにより、外からの冷気が室内に侵入するのを防ぎ、暖かい空気が逃げにくくなります。寒い季節でも快適に過ごすためには、ぜひこのポイントを確認しましょう。
床下は断熱性能において見落とされがちな部分ですが、非常に重要です。床下が適切に断熱されていないと、冷気が上昇してきて室内が冷たく感じる原因になります。建売住宅を選ぶ際には、床下に点検口があるかどうかを確認し、可能であれば直接点検を行いましょう。
具体的には、断熱材が適切に設置されているか、すき間がないかを確認します。断熱材が抜け落ちていたり、施工が不十分であったりすると、冷気が入り込む原因となります。また、床下は湿気の溜まりやすい場所でもあるため、適切な換気が行われているかも重要なチェックポイントです。
最後に確認したいのが「気密性」です。気密性は、家の中と外部との空気の移動を制御する能力を示し、良好な気密性は快適な住環境に直結します。気密性は「C値(相当隙間面積)」で表され、C値が小さいほど気密性が高いことを意味します。
特に、C値が1.0㎠/㎡以下の物件は、一般的に高気密住宅とされます。気密性が高い住宅は、外からの冷気を防ぎ、暖房効率を高めるため、光熱費の節約にも繋がります。建売住宅を購入する際には、必ずこのC値を確認し、気密性能が十分であるかを判断するようにしましょう。
建売住宅を購入した後に寒さを感じる場合、さまざまな対処法があります。ここでは、暖かさを保ち快適に過ごすための具体的な対策をいくつかご紹介します。
寒さを感じる最も直接的な対策は、暖房器具を効果的に活用することです。エアコンやストーブ、床暖房など、さまざまな暖房器具を使い分けることで、室内の温度を効率よく上げることができます。特に、部屋の広さや配置に応じた暖房の使い方を工夫することで、暖かさを感じやすくなります。
例えば、エアコンを利用する際には、設定温度を高めにして運転を続けることが重要です。また、複数の暖房器具を併用することもおすすめです。床暖房とエアコンを併用することで、足元から温まる感覚を得られるため、全体的な暖かさが増します。さらに、サーキュレーターを使って暖かい空気を循環させることも効果的です。
インテリアを見直すことで、室内の断熱性能を高め、寒さを軽減することが可能です。特に、厚手のカーテンを使用することで、窓からの冷気の侵入を防ぎ、暖かい空気を室内に留めることができます。カーテンは床まで届く長さのものを選ぶと、より効果的です。
また、床にはラグやカーペットを敷くことで、足元からの冷気を防ぎ、暖かさを感じやすくなります。ラグはデザイン性も高く、おしゃれなインテリアとしても活用できます。これらのアイテムを取り入れることで、室内の雰囲気を楽しみながら、暖かさを保つことができます。
寒さを感じるときには、体を温めることも重要です。暖かい服装を心掛けることで、体感温度を上げることができます。特に、重ね着をすることで空気の層を作り、体温を逃がさない工夫をしましょう。
例えば、薄手のインナーに暖かいセーターを重ね、その上にカーディガンやコートを羽織るといったスタイルがおすすめです。また、靴下を重ね履きしたり、スリッパを履いたりすることで、足元の冷えを防ぐことも大切です。これにより、寒さを感じにくくなり、快適な室内環境を作ることができます。
寒さを感じる場合、ドアの開閉にも注意が必要です。ドアを頻繁に開閉すると、暖かい空気が外に逃げてしまい、室内温度が下がる原因となります。特に寒い季節は、出入りの際にはドアをできるだけ早く閉めるように意識しましょう。
また、家族や友人と出入りする際には、ドアを開けたままにしないよう心掛け、こまめに閉めることを徹底することで、暖かさを維持しやすくなります。このような小さな工夫が、寒さ対策には大いに役立つでしょう。
建売住宅が寒いとされる主な理由は、断熱性能や気密性の不足、換気システムの影響、日当たりの悪さなどです。これらの要因は、コストを抑えるために選ばれる材料や施工方法が関係しています。そのため、住宅選びではこれらの点をしっかり確認することが重要です。
もし購入した建売住宅で寒さを感じる場合は、暖房器具を効果的に活用したり、厚手のカーテンやラグを取り入れたりして対策を講じましょう。また、暖かい服装やドアの開閉回数に気を付けることも効果的です。寒さ対策を適切に行うことで、快適な住環境を保ちながら健康や光熱費の節約につながります。住宅選びと寒さ対策の両方を意識して、安心して暮らせる家を手に入れましょう。
SOU HOUSEでは、札幌市エリアを中心に新築建売住宅を数多く取り扱っています。
札幌市エリアで建売住宅をお探しでしたら、ぜひ一度SOU HOUSEにご相談ください。
この記事の監修者
中島 由香
Nakajima Yuka
株式会社ジョンソンホームズ 新築建売SOUHOUSE営業統括。
2021年に中途入社後、前職のアパレル業界で培った高い接客スキルと
お客様への細やかなフォローに定評があり、3年目で営業統括へ抜擢。現在は販売管理と後進の育成に注力。